WATCH REPAIR
ここではそれぞれのトラブルの原因と対策についてご説明します。画像も御覧下さい。
この場合は、ゼンマイの根元(ゼンマイ中心軸)に近いところが切れています。このケースでは時計は全く動きません。
また、ゼンマイが目一杯巻かれている状態で切れますと、その衝撃で歯車のシャフト部分が折れることもあります。
このケースではゼンマイは交換するしかないですね。純正部品が欠品していても近い形状のもので対応できますので 大丈夫です。
■時計が表向きの時は動くが裏向きだと止まる
■ゼンマイは一杯に巻けるけど時計が動かない
■ゼンマイをいくら巻いても巻ききれない
画像マークです
手巻時計のトラブルについて
       MITSUIDO SINCE MY GRANDFATHER IN FUNABASHI CHIBA Pref        
手巻ゼンマイの最後の部分には、返り(釣り針の返りと同じです)が付いています。
これはゼンマイが格納されている香箱(こうばこ)という部品の内側の突起に引っかかり、巻き止まる様に作られています。
この最後の返りの部分が切れると、ゼンマイは巻けて時計も動くのですが、巻き止まりが無くなってしまいます。
対策としてはゼンマイ交換、もしくは返りの部分を作ってやることも出来ます。この場合にはゼンマイ交換は必要ありません
■ゼンマイを巻くと妙に軽く手応えが無い
この場合には、少なくともゼンマイ切れは無いですね。時計が動かない原因を推測しながら修理を進めることになります。
単純に歯車の油切れや、歯車同時の連結部分の汚れ、ゼンマイ芯の受け穴の磨耗、等々様々な原因が考えられます。
しかし、全く直らないという事のほうが少ないので御安心ください。
いずれにしても手巻時計は何十年も前に作られたものですからね、整備は必要になってきます。
このケースでは時計の心臓部分(テンプといいます)の中心軸先端部分が折れている可能性が高いです。
折れていないほうが下になると動くのですが、逆ですと止まるんですね。
対策としては、中心軸(天芯)の交換。部品が欠品の場合には天芯を新規にリメイクします。
リメイクの場合のコストは5−8000円くらいです。