【2009年9月】

9月24日(木)  ・・・の続き。
さてと、「裸エプロン懐中時計」の続きですね。

まずは振りツバを外して、残置した振り石を抜きますわ。
抜いた穴を見ると、一般的なかまぼこ型ではなく、まんまるなんですね。
こんな振り石はありませんから、代用品を考えます。
丸くて、棒状で、焼きがめちゃくちゃ堅いやつ・・・・は・・・・っと・・・・・・
部品箱をあれこれ探査していると、巻き芯が目に入りました。
これの先っちょが使えるかな???

何本かの巻き芯をチョイスして、サイズを見て、先端部分をカット、長さの
検討をつけて、セッティング。

振りツバをセットして、テンプを載せます。
振らないんだなぁ〜これが(笑)
でもね、最初の振らないのとはちょっと違うんです。
バランスが悪いというのかな??アンクルとの食い合いが狂っている感じで
すよ、これは。

普通の時計でしたら目視してアンクルの食い合いは調整できますが、この
機種はアンクルがお〜〜きなプレートの下側にレイアウトしてあるもんで
食い合いを目視できません。

「どうしたもんじゃろかい〜」と思っていましたら、さすがにね、時計を設計
した人もわかってらっしゃる(笑)
こんなときのためにテンプの脇にアンクルの食い合い調整のネジがちゃんと
あるんですね。
時計をテスターに乗せて、アンクルのバランスが良くなるように、ネジを調整
していきます。
最終的に0にしてっと、これでばっちり!振りも出る出る(笑)

ようやくこれで「いっちょ上がり〜」です。でも、これから精度出しがあります
からね、100%終わりではありません。

簡単に書いていますけれど、やるとなかなか結構大変なんすよ(笑)

9月20日(日)  裸エプロン懐中時計
世間がシルバーウィークだってぇ〜のに、こちとらいつものごとく背中丸めて
仕事です(笑)

そんな変わりばえのしないお毎日ですが、たま〜に「こりゃオモシロイ!
な〜〜るほどね!」的な?
そんなオモシロ仕事に当たることもあります。
今日やった時計がちょうどそんな時計でした。

懐中時計、それも結構な年代ものでしてね。
普通は懐中時計、裏蓋を開けるとふたが2重になっているんで、もう1回
蓋を開けると機械が顔を出しますね。
普通はテンプや歯車、香箱周辺など、いわゆる時計の全貌を見て取れます。
ところが、この懐中時計は蓋を開けるとテンプだけが見えます。
簡単に言えば、機械の上にテンプだけ独立しているような機械なんですね。
詳しい方は名前ご存知でしょ?  私は・・・・知りません(笑)

全然関係ないですけど、この手の懐中時計を見るたびに私、個人的に
「裸エプロン」をイメージしてしまいます・・・(笑)
なんでだろう???
普段、出てないところが独立して強調されているからかなぁ〜???
かたや「お尻丸出し」
かたや「テンプ丸出し」みたいな?(笑)
しょうがねねぇ〜なぁ〜中年オヤジは・・・・・(笑)

さてそれで修理の話ですね。
一通り洗浄を終えて、組み立て・・・・・・動きません。
見事にね(笑)
逆に言えばこっからが本当の仕事みたいなもんですよ、こういう年代の時計
修理の時にはね。
テンプ周りでちょっとひっかかってる??感じ??かな???
テンプはずしてよ〜〜く観察すると、な・・なんとっ!!振り石が途中で折れて
ました。
ちょうど折れた振り石がアンクルを押さえる様になっちゃってんのね・・・・
まずは振り尻・・じゃないや、振り石を入れ替える事から始めましょう。

と思ったら、て・・・て・・・手が腱鞘炎だ〜(笑)続きは明日だ(笑)
ど〜せみんな休みで遊び行ってんでしょ?ちっくしょう!うらやましい!(笑)
読みやぁ〜しねぇ〜よな、こんな話!(笑)

9月17日(木)  なんかワクワク・・
昨日民主党内閣が成立しまたね。

新聞の論調等をみると、安全保障、対アメリカ政策等で大幅に方針が変更
される事を危惧する論調が多いようです。
個人的に言えば「別にいいんじゃない?、たまには言いたい事言えば?」
というスタンスです。

インド洋での給油活動についても「国際協調」という名のもとに「継続」を
主張する大新聞、大マスコミが多いようですが、これってなんのバイアスが
掛かっているでしょうね?
旧ソビエトですら、アフガニスタンを制御する事は出来なかった訳で・・・
イギリスや他の諸国もアフガンからは相当腰が引けてきているように見えて
なりません。
そんな時にせっせせっせとガソリンを税金を使ってご奉仕する必要が本当
にあるのかないのか?????

どちらにしても、自民党政権の50年間でがっちがちに凝り固まった仕組みを
少しずつでもいいですからほぐしていってくれる事を望みます。

おっちょこちょいと思われるかもしれませんが、政権担当政党が変わった
だけなのですが、なんか変わって行くような、なんか明るい未来があるような
無い様な・・・(笑)
いずれにしても自民党政権時の「閉塞感」はなんとなく減衰しているような
気が・・・・・おっちょこちょいな様ですが(笑)してなりません。




9月12日(土) / 結構いい映画じゃん?
昨日ふとした事で見逃していた映画をDVDで見ました。
コーエン監督の「バーン・アフター・リーディング」です。

公開期間も短めで、ネットなどでの評価も低い事もありなんとなく見逃して
いたのですが、ツタヤに行きましたら、ずら〜と並んでいました。
コーエン監督の作品は「ファーゴ」最近では「ノーカントリー」いずれも好きで
す。

結局ね、これらの作品に一貫してるのは「人生の虚無感」なんすよ。
しかもそれらは大げさに言えば神の視線の様な、一種高みからのシニカルな
視線であることがコーエン兄弟の作品群の特徴ですね。
これに共感、あるいは理解していないと全然だめだめな評価になってしまい
ます。
簡単に言えば「えっ!?これで終わり?・・・・・オチ、無いじゃん!」ってな
感想しか持てないんですね。

んで、昨日の映画ですが、見事にそれらの黄金パターンにはまった作品で
あったなぁ〜というのが私の感想です。
ジョンマルコヴィッツのCIAでの上司のそのまた上司がこの作品における
「神」なんですね。
だれそれが死んだ?意識不明?脳死?・・・・まいいや。
だれそれが死んだ?だれだそりゃ?分からない?まいいや。死体は?
処理した?結構。
「神」から見えば人間なんてこの程度の存在でしかない・・・訳ですね。

最後は建物の屋上からぐ〜〜〜〜と上空へパンしていき映画は終わります。
んね?神の視線でしょ?
これでなんでヤフーの評価が3点台なんだろう???

9月10日(木)  黒い温泉
昨日はお休みさせていただきました。

朝、20km程を走り、その後庭の草むしり。
昼前にふと思い立って房総半島の下のほう・・・・・浜金谷という所にある
温泉を訪ねてみました。

浜金谷といえば東京湾フェリーの港があることでも有名ですね。
昔はえらい遠いイメージがありましたが、現在では館山自動車道があります
ので、自宅からは40分ほどで到着できます。

海を見渡すロケーションで内湯と露天風呂があります。
対岸の三浦半島と、東京湾をゆっくりと航行する船を見ながらの露天風呂。
気持ちよかったですねぇ〜。
ちょっと変わっているのがお湯の色です。
黒いんです・・・・正確に言えばこい〜茶色ですね。
これって房総半島特有の温泉の色なんでしょうかね?
近所にある「鷺沼温泉」という、まんま昭和レトロなお湯があるのですが
まったく同じ色なんです。

海に近いせいか、はたまた思い込みのせいか昆布の匂いと、海水っぽい
匂いがする温泉です。
しばらくつかっていると肌がきしきしする感じでなかなか気持ちいいですね。

帰りも同じ高速道路を結構なスピードで帰ってきました。
出せばスピード出んのね、トゥインゴも・・・・(笑)
考えてみればラテンの車ですからね、エンジンは回してなんぼって感じな
のかもしれません。

明日も私は休みなので、庭の草むしりパート2です(笑)

9月7日(月)  たったこれだけの事で・・・
「たったこれだけの事で・・・」というのが時計修理の場合とても重要になり
ます、はい。
それだけの原因でへ〜〜〜きで時計って止まりますからね(笑)
んで、今回の懺悔ね(笑)

8月に修理したばかりのIWCのクロノグラフです。
5年前に私が修理させていただき、今回も・・というパターンでした。
1番芯の受け穴の磨耗も少なく、順調に仕上げてお客様にお渡しした後
昨日ご来店になったのですが「受け取ってから3回くらい止まるんです」
との事。
拝見してみると確かに止まりが出ています。
それもネジの緩み、はずれなんていうシンプルな原因ではなく、ザラで止まっ
ているんですね。

こうなると全部分解して、1から見直しです。
こういうのはね、ほんと、気になるんです。早速昨日のうちに見ました。
結果、昨日のIWCの「たったこれだけで」は、香箱とゼンマイ芯の遊びの
無さでした。
分解掃除(オーバーホール)の時には香箱も分解、洗浄して、オートマオイル
を補充します。
この時に香箱のふたが反り返っていると、今度は遊びが多すぎてふた自体
が地板に接触して止まりの原因になるんで、多すぎてもダメ、今回のように
少なすぎてもダメ・・・という微妙な調整が必要になります。

昨日のは少なすぎてダメのパターンでした。
こうなるとゼンマイ芯と香箱に軋みが出ます。するとゼンマイの戻るトルクが
きちんと歯車に伝わらなくなるんですね。
昨日のうちに仕上げて今朝見たらプラス5秒くらいで順調に稼動してました。

でもね、不思議なのは8月の修理後の稼動チェックのときに不具合が出ずに
お客様の手に渡って不具合が出るって事ですよね。
でもでも、車なんかでも同じか・・・修理工場に持ってくと症状が出ずに手元に
おいておくとトラブル再発!なんてのはよく耳にする話ですもんね。

さて!今日も「たったこれだけ」を見逃さないように頑張ります。

9月5日(土)  一生懸命やってたね
芸事の世界でこういうことが言われているそうです。

「うまい人が手を抜いた時より、下手な人が一生懸命やった時のほうが
 出来がいい」

昨日見た「接吻」という日本映画の主演を演じていた小池 栄子さんを評する
と、こういう感じでしょうかね。
どこぞの映画祭の主演女優賞をたしか、この作品で受賞したというような
ニュースを以前目にした事もありましたので、ちょっと楽しみにして見ました。
映画としての出来は70点ですが、小池さんの鬼気迫る演技には・・・・そうで
すね・・・・80点くらいの点がつきますかね。

「ぐるりのこと」の木村多恵さんに比べれば、うなってしまうような「切れ」は
ありませんでしたが、今後も作品に恵まれれば伸びていきそうな女優さんで
はありますね。

でも、ついつい胸元に視線がいっちゃうのは・・・・・こりゃあおっぱいフェチ
の変態中年親父バイアスを抜いてたとしても、これは避けようが無いです
よねぇ〜?(笑)
わりとぴったりした衣装に、パンツルックが多いもので、ついつい臀部にも
視線が・・・・(笑)

どこみてんでしょうねぇ〜?(笑)




9月3日(木)  釜飯の秘密
この前、久し振りに釜飯を晩御飯に作ったんですね。
ま、ご存知の方はご存知でしょうけれど、あれってとっても作るのが簡単なん
ですね。
いつもと同じようにご飯を炊飯器で炊く要領で準備して、その上から釜飯の
素を振りかけて、炊飯器のスイッチを入れておしまい!だけですからね(笑)

ところがこれを食べた娘がえらいリアクションだった訳で・・・・曰く
「おいし〜〜〜〜い!!」
「お父さんすごいね!よくこれだけおいしく作れるねぇ〜」
「いったいどうやってこんなおいしい釜飯を作るの?」
な〜んてね(笑)
とにかくこっちが恥ずかしくなるくらいの大感激モードだった訳で・・・・

す・・すまん!実は釜飯を作るのはとてもとても簡単なんだ・・・。
料理とは呼べないくらい簡単なんだ・・・・と言いかけた私に娘が一言・・
「おとうさん!」
「はい?なんでしょう?」
「おかわりしてもいい?だっておいしいんだもん!」
無言でうなずくのみの私でした・・・(笑)

ごめんなさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜い。